酔っぱらい日記①

過去に《親孝行バックパッカー》というのをやった事がある。


ネパールにとにかく行きたいと思って、せっかくなので登山家の親を誘ったのだ。

 

飛行機のチケットは私が最安値を手配した。タイ経由だった。

 

両親は何度かネパールトレッキングを経験していたが、それは日本からきちんと

スケジュールを立て、宿や食事は勿論、日本語スタッフやポーターの予約をし、

万全な計画を立てて、ネパール滞在をしていたのだった。


私は行き当たりばったりを楽しむタイプなので、そういうのはわからない。

 

泊まる宿は夜に勝手に決まるものだと思っていた。

そんな私のスタイルに両親を巻き込んでしまった。

 

今思うと、初日の宿をとらなかった私が悪い。

 

初めてのネパールだから、両親に「何度もネパール滞在して、慣れてるだろうから、案内はたのむぜい」と丸投げしてしまった。

 

それがどうだ、父の勘違いのせいで、空港の外に出るまで時間がかかった。


父は「自分はネパールのことを何も知らないという事がわかった」と言い放った。

初日から険悪になった。

タメルに着いたのは夕方だ。

初めての国で私は土地勘がゼロだ。どんどん日が暮れていく。

 

お腹も空いたのに、宿がない。

 

最悪な気分だ。ワクワク入国したばかりなのに。

 

藤村Dの『飯より宿』という名言が頭をよぎる。

初日からいきなり水曜どうでしょうに救われるとは。


両親はケンカ口調になっている。呆れている私の目に飛び込んできた「なんとかゲストハウス」という看板。

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目に飛び込んできた看板

 

モメる両親を放っておいて階段を上り、「3人泊まれる部屋はあるか」と久しぶりのカタコトの英語で見つけた部屋がコチラ

 

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こんな間取りだった。

母と私はダブルベッドで寝た(写真は次の宿へ出発する日の朝)


もう疲れてしまった母は「ここでいい、ここがいい、ここに泊まろう‼️」と強い口調だった。とにかく荷物を下ろしたかったのだろう。

 

最初の宿が決まって荷物を下ろし、ふうー。と一呼吸おくと、

「ここの近くで夕飯を食べよう!!美味しいビール飲もう!!」と突然嬉しそうにする両親。


ハァ、そうだった。私の親はこうだった。

ゲンキンな人達だな。とレストランへ向かうのであった。

 

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見たことない、読めないビール

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ネパール定食、ダルバート。カレーが美味しくて生き返る。

この味で「あ、ネパール絶対好きだわ私。」と安心するのであった


 


ネパールに限らず、私はこういう一悶着を「旅の原点」と味わうことにしている。


今思うと、親孝行どころか大変な目に合わせてしまったかもしれない。

この親にして、この娘あり。

素でぶつかり合い、ケンカするのは家族の醍醐味か。

 

私は揉め事は嫌いだ。

 

出来れば穏やかに俯瞰して、夫婦喧嘩をなだめる立場でいようとこの日に決めたのであった。

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トイレの使い方がわからないのをネタに、日本で待つ弟に「トイレのルールわからんし、

二人ともけんかしてるし。もう助けてくれぇ~」と初日にメールを送って眠った。